熊高昌三 議員
第2日
栃木県茂木町の視察を踏まえた循環型まちづくりについて、堆肥センターの再編や旧町単位のまちづくりの考え方を確認し、毛利氏を縁とした山口県萩市との交流の現状と官民連携による今後の取組を質問。
茂木町の視察を踏まえた資源循環と堆肥の高付加価値化
茂木町が食品残渣や酪農のふん尿、落ち葉、竹を堆肥化して優良な農作物を生産し、道の駅でブランド化された商品として販売し地域経済に結びついていると感じたとして、市長や職員の受け止めを確認。7期目となる町長の考え方をどう感じたかを尋ね、良質な堆肥や竹パウダーを実際に見て触って感じたことと、高品質な商品づくりまで展開する意気込みを質問した。
市長 藤本
市長は、強く感じたのは単にごみを堆肥にすることではなく、処理コストと考えていたものを地域の資源、さらには地域経済を生み出すものへ転換している点で、捨てるから生かすへ、そして稼ぐへとつないでいるところに茂木町の強さがあると答弁。本市の家畜排せつ物、もみ殻、稲わら、竹、森林資源、生ごみなどをどう循環させ地域経済につなげるか、処理する行政から資源を生み出す行政へという発想の転換も含め重要な視察だったとした。町長は発想が柔軟でブランド化から利益を出して循環させており本市に不足している部分だと述べ、美土里館の堆肥は臭いがなく完成されたシステムだと感じたと答えた。
堆肥センターの再編と小規模実証からの循環型農業の制度設計
酪農家が減少し堆肥をつくるもとの部分がなくなっているとして、高宮・美土里の堆肥センターをどう収れんさせていくのか早く手を打つ必要があると指摘。茂木町のような条件にするにはまずどこから手をつけるのか所見を求め、現状把握から小規模な実証実験、堆肥化の検証、農業利用という段階を示して進め方を質問した。
市長 藤本
市長は、高宮、美土里、甲田の3か所にある堆肥センターをどうするかという議論があり、タイミング的にはそれも1つの分岐点、考えるときだと思ったと答弁。茂木町の堆肥センターは単年では赤字だがブランド化して最終的なトータルで見ると黒字だという発想で進められており、本市でも理解いただけるよう持っていかなくてはいけないとした。堆肥センターが一番キーとなる施設であるためそこの整理に知恵を絞れば後はつながるとして、議会にも要望が出ていることから重点的にアプローチしたいと述べた。やるのであれば覚悟を決めてやりきらないと意味がなく、パーツで分けて制度設計したいと答えた。
旧町単位のまちづくりと住民自治・集落支援員の役割
茂木町が既にコンパクトシティとして町を形成しようとしているのに対し、安芸高田市は6つの町を1つにまとめようとしているとして、その取組を参考とした自治体づくりに向かえるかを確認。6つの町それぞれに分けた政策をやり直し、各町の特徴をどう生かせるか再点検する必要があるのではないかと見解を求めた。
市長 藤本
市長は、茂木町の住民の幸せづくりと地域資源を地域の中で循環させる考え方は本市にとっても参考になるとしつつ、本市は広い市域に集落が点在し人口減少・少子高齢化が進む中でこれまでと同じ行政サービスや公共施設の在り方を維持することは難しくなっていると答弁。農林業、地域産業、公共施設、学校跡地、地域交通、デジタル技術などを相互につなげて新しい価値を生み出す必要があり、安芸高田型のまちをつくっていきたいとした。集落支援員で各6町の旧町を元気にする取組を始めており、各町に金太郎あめ的な施策をするのではなく頑張っているところをしっかり後押しする形がよいと述べた。
毛利氏を縁とした萩市との歴史・文化交流の現状
山口県萩市との交流が具体的に始まったと見ているとして、毛利氏を御縁に洞春寺、大照院、東光寺とつながりを持つことができている現状認識を確認。大照院だけとのつながりで終わらせず、経済的なつながりや市民交流、さらに山口市や防府、岩国など山口県内の縁にも広げて関係人口を増やし経済効果を上げる具体的な取組について考えを尋ねた。
市長 藤本
市長は、毛利氏をはじめとする歴史的なつながりを背景として萩市との交流が具体的に動き始めたことは大変意義深いと受け止めており、洞春寺、大照院、東光寺との関係も多くの方々の尽力によって築かれてきたものとして積み重ねを大切にしたいと答弁。つながりが生まれたこと自体を成果とするのではなく、そこから何を生み出していくのかが重要であり、毛利という共通の歴史を軸として文化観光はもちろん教育・市民交流などに広げたいとした。まずは市民が萩市を訪れることを促し、現地で住職や観光協会の話を聞くことで毛利に対する違った気持ちが芽生えると考え、そうした取組をしてみたいと述べた。
萩市との首長交流と官民連携による観光・経済効果の創出
萩市と安芸高田市の首長が直接つながりを持つことができたとして、自治体同士の関係性をどのように進展させ両市の発展につなげようとしているかを確認。大照院の万灯会迎え火で住職の力添えにより民間や萩市観光協会と商工観光課が連携してバザーなどのイベントを行ったことの評価と、今後の官民レベルでの連携の発展について考えを尋ねた。
市長 藤本
市長は、萩市の田中市長とは2回ほど表敬訪問し万灯会で再開したとして、両市の首長が直接意見を交わせたことは今後の自治体間交流の大きな一歩だったと答弁。一方で会ったこと自体が成果ではなく、ここから何をやっていくかが肝腎であり、毛利氏をはじめとする歴史・文化という共通の資源を生かして観光文化・教育などの分野で具体的な交流の可能性を探りたいとした。行政だけの交流にとどめず市民や子どもたち、地域団体の交流に広げ、人の往来や地域経済の活性化につながる関係へ発展させたいと述べ、来年度予算の編成でバスツアーのような取組を事業化していきたいと答えた。