企業立地奨励条例を全面改正
どんな議案?
市への企業誘致を後押しするため、企業立地奨励条例を全部改正する議案です。近年、自治体間の誘致競争が激しくなっている中、これまでの奨励制度では企業の立地判断を後押しするには魅力が不足しており、実際の誘致実績に十分結びついていませんでした。
そこで、奨励事業者に指定される条件を緩和したうえで、新たに固定資産税の課税免除を導入するなど、制度を大幅に拡充します。また、国が「日本成長戦略」で示したAI・半導体、航空・宇宙、防災産業などの成長分野の企業も誘致対象に加え、雇用創出と地域経済の活性化を目指します。
具体的に何が変わる?
指定要件の緩和
奨励事業者に指定されるための条件が緩和されます。
- 投下固定資産総額:改正前「5,000万円以上」→ 改正後「3,000万円以上」
- 新規雇用者数:3人以上(変更なし)
対象施設の拡大
従来の生産施設・流通施設・試験研究施設・宿泊施設に加え、新たに「成長産業施設」を対象に追加します。具体的には次の17分野に関わる施設が対象です。
- AI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティ、情報通信、量子
- 防衛産業、航空・宇宙、海洋、造船
- マテリアル(重要鉱物・部素材)、合成生物学・バイオ、創薬・先端医療
- 資源・エネルギー安全保障・GX、フュージョンエネルギー、フードテック
- 防災・国土強靭化、港湾ロジスティクス、コンテンツ
奨励措置の充実
① 立地税制措置(新設)
新設した施設の土地・家屋・償却資産に係る固定資産税を課税免除します。
- 投下固定資産総額30億円以上かつ新規雇用5人以上:13年間
- 投下固定資産総額10億円以上かつ新規雇用3人以上:10年間
- 投下固定資産総額1億円以上かつ新規雇用3人以上:8年間
② 立地奨励金
- 改正前:固定資産税相当額 → 改正後:投下固定資産総額×2%
- 1年度あたり上限1,500万円、措置期間3年間(変更なし)
③ 新規雇用奨励金(増額)
- 1人あたり:改正前12万円 → 改正後18万円
- 上限:改正前600万円(1回限り) → 改正後1年度あたり900万円(3年間)
- 市内在住要件あり(変更なし)
④ 設備投資奨励金(従前どおり)
(施設整備費-土地取得価格)×5%、上限500万円、1回限り
市民への影響は?
制度の拡充によって企業誘致が進めば、市内での雇用機会の拡大や地域経済の活性化が期待されます。新規雇用奨励金には市内在住要件があるため、市民の就業機会につながる仕組みになっています。
一方で、固定資産税の課税免除措置が新設されることにより、対象企業からの固定資産税収入は最長13年間免除されることになります。誘致による経済効果と、税収の一時的な減少をどうバランスさせるかが今後の運用ポイントとなります。
また、成長産業分野の企業誘致対象を17分野に広げることで、AI・半導体、航空・宇宙、フードテック、防災など、将来性のある産業分野の事業所が市内に立地する可能性が高まります。
施行日